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【アスリートレポート】酒井絵美選手
第30回全日本トライアスロン宮古島大会

日時 2014年4月20日
場所 沖縄県宮古島市
距離 Swim 3km / Bike 155km / Run 42.195km


今年は昨年大会の悪天候と違い、絶好のコンディション。気温が高く、最高気温が28度まで上がる暑いレースになりました。
7時スタートのスイムは参加者1647名が一斉スタート。最近アイアンマンレースでは、プロとエイジカテゴリーが時間差でスタートするので、久しぶりのバトルを体験しました。
第1ブイまでの600mまでが例年苦戦するのですが、調子が良く上手く良い位置をキープでき、楽に泳げました。
アイアンマンのスイム3.8kmに慣れたのか、3kmが楽にあっという間に感じました。
結果、宮古島大会でのパーソナルベストタイムで泳ぐことができました。
例年より1分〜1分半速いタイムでした。1年かけてスイムのフォームを見直してきた成果が表れました。

良い出だしでバイクパートに移りましたが、序盤から脚が思うように動かなくて苦戦しました。
いつもだったら男性選手に抜かれることは滅多にないのですが、この日は抜かれる一方でした。
暑さも原因の一つにありましたが、後で振り返ってみると、今のコンディションではそれがその日のベストでした。
先頭を走る田中選手、2位を走る東選手との差が徐々に広がっていくのが分かりました。
何度も心が折れかけそうになりましたが、ランが残っているからまだ分からない。
最後まで諦めないと気持ちを入れ直しました。
田中選手と10分、東選手と7分差の3位でランへ移りました。

バイク同様、ランも暑く、エイドステーション毎にスポンジ、氷、スポーツドリンクを必ずもらい、脱水症状や熱中症にならないよう気を付けました。
6km通過時点で前を走る2選手との差が3分縮まったという情報をもらいました。
昨年は2位を走っていて、早く先頭に追いつきたい一心で前半からオーバーペースで突っ込んでしまい、最後までもたなかった経験から、今年は自分のペースを維持しながら、少しずつ前との差を詰めていく作戦にしました。
15km付近で東選手と抜き2位に上がりました。21kmの折返しで田中選手とすれ違い、差を確認。
折返しからペースを上げていきたかった所でしたが、暑さにも苦しめられ、ペースを上げるどころかキープするのが精一杯になってしまいました。
そのまま2位でのフィニッシュとなりました。

今回の結果に関しては、目標だった優勝もできなかったし、タイムも悪い。パフォーマンス的にも良い時の60%位でした。
ただ、自分の中で何か吹っ切れたレースができました。
私は高いモチベーションを保つことが、年々難しくなってきていました。
今まではどんな事があっても、最後まで諦めないレースをするのが自分のスタイルでしたが、
それがいつしか出来なくなってしまっていました。
レースでの苦しい場面から逃げるようになってしまいました。
身体の疲労もありました。身体は常に疲れている状態にあり、内臓トラブルも重なって思うように
レースができない。練習でやってきたことが、レースで発揮できないもどかしさも感じていました。
特に今年の冬は、2月に体調を崩してしまったこともあり、気力が伴わないまま、3月のアイアンマン
ニュージーランド大会に出場してしまいました。
結果リタイア。こんな形でシーズンインを迎えてしまい、プロとして失格でした。
しかし、そこで気付いたのは、身体の疲労以上に実は心の疲労の方が大きかったという事でした。
長年やっていれば、誰にだって良い年悪い年は必ずある。悪い年は悪いなりにベストを尽くすこと。
大切なのは、その現状から逃げ出さずにやり続ける事、と思えるようになって、気持ちも前向きになってきました。

今大会では、持ち前の強い心が戻ってきました。苦しい場面でも逃げずに、気持ちで走る。
そのスタイルが最後まで貫けたことが一番嬉しかったです。
身体も健康な状態に戻ってきているのも実感できました。
3月のアイアンマンニュージーランド大会以降から今大会までは、まずは練習よりも身体を健康な状態に戻す事を第一優先にしました。練習量は少なかったですが、その代わり体調が良い状態に戻ってきて、気力もアップしました。私はまだやれる、という自信も蘇ってきました。

1ヶ月前までのどん底の状態と思うと、何とかここまで戻ってこれて、今大会に間に合って良かったです。
もう終わりなのかと思ってしまった時もありましたが、まだまだこれから。
一度きりの人生、納得のいくまでやり抜きたいと思います。

今度とも応援を宜しくお願い致します。


2014年4月29日
株式会社ライムメンバーズ 酒井絵美

リザルト
順位 選手名 スイム バイク ラン 総合タイム
1位 田中敬子(沖縄県) 41:28 4:29:26 3:31:09 8:42:03
2位 酒井絵美(群馬県) 47:34 4:33:15 3:41:04 9:01:53
3位 松丸浩巳(茨城県) 49:01 4:42:28 3:39:27 9:10:16
4位 石井麻実(東京都) 47:30 4:43:07 3:49:53 9:20:30
5位 中島聖子(大阪府) 44:41 4:56:06 3:42:47 9:23:34
6位 Nadelle Legge(オーストラリア) 54:26 4:47:12 3:44:24 9:26:02

バイク: SCOTT Plasma Premium
ハンドル: Shimano PRO ミサイルEVO TTバー
コンポーネント: Shimano Dura-Ace 9070 Di2
ペダル: Shimano PD-9000
ホイール: Shimano WH-9000 フロントC50 リアC75
バイクシューズ: Shimano SH-TR71(カスタムモデル)
ヘルメット: Kabuto KOOFU WG-1 ARC
補給食: パワーバー、パワージェル、ジェルブラスト、TOP SPEED
ウエットスーツ: メイストーム
レースウエアー: 2XU LongDistance Tri Singlet, Tri Short, Race Belt, Performance Low Rise Socks
時計:GARMIN ForeAthlete 910XTJ
ランシューズ: On Running CLOUD
ドリンク、サプリメント: Kentai BCAAシトルリン、塩サプリ、スポーツドリンク
メカニックサポート: Shimano, メイストーム
バイクフィッティング:Retul,BIKEFIT(サンメリットバイクスタジオ)
サングラス: Smith Optics PIVLOCK V2
キャップ: Smith Optics TRUCKER

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